前回の続きです。
【薬学部】二浪薬学生の学生生活体験記【1年生編】
2年生の1年間で体験したことについて語っていきます。
学生生活は年齢、性別、受験科目、入学した年度によっても多少変わってくると思います。
なので、今回も前回同様に簡単なプロフィールを載せておきます。
こんな感じです↓
- 男
- 二浪
- 私立大学
- 一般受験で入学
- 高校時代は物理化学選択
- 生物は高1の時にさらっとやっただけ
浪人についてはまた別の記事で書きたいと思います。
この記事ではあくまでも薬学部で体験したことに絞って語っていきます。
前期
- なんといっても介護実習
- 自分の英語が通じて嬉しかった実用英会話
なんといっても介護実習
2年生の時の記憶の8割は介護実習なんじゃないかというくらい印象に残っています。
調べてみたら介護実習がない大学もあるみたいですね。
介護福祉士の学校に通っている人が行う本格的な実習ではなく、5日間だけの実習でした。
たった5日間だけなのですが、本当に行きたくなかったです。
実習中も正直早く帰りたくて仕方なかったです。
でも、行ってよかったと今は思います。
介護福祉士の方々だけでなく、看護師や言語聴覚士、理学療法士などの医療従事者の仕事を間近で見させていただきました。
薬学部に入っていなければ、介護施設での仕事を見させていただくことはなかったと思います。
そして、利用者さんと利用者さんの家族とも交流できました。
これは本当によかったです。
本当に行きたくなかった実習だったからこそ、自分の中に残るものがたくさんありました。
特に印象深く残っているのは、以下の3つです。
- 介護師の方々がいい人過ぎた
- 認知症ってこんな感じなんだ
- 本当に中学生!?
それぞれについて詳しく述べていきます。
介護士の方々がいい人過ぎた
ほんとこれなんですよ。
利用者さんとの接する時はもちろんのこと、実習生である僕と接する時も
ぼく
介護士さんだけでなく、リハビリや清掃の方々まで優しい人ばかりで驚きました。
施設全体が優しい空気で包まれてました。
と命令されることはなく
介護士になる学校の実習生に対しては実際に食事介助や入浴介助なども一緒に行うようですが、薬学生にはそこまで求めないそうです。
仕事柄優しい性格になりやすいのか、もともと優しい人が介護の仕事に就くのかはわからないですが、優しい実習先で本当によかったです。
認知症ってこんな感じなんだ
5日間のうち2日間は、要介護3・4の認知症の方々がいる階で実習しました。
認知症と言っても症状は様々で会話することができない人もいれば、ちゃんとした受け答えができる人もいました。
とあるおばあちゃんから1日中同じ話を聞かされて
ぼく
話した直後に同じ話をするのを何回も繰り返してしまうほど、自分のしたことを覚えていられない状況を目の当たりにして驚きました。
あまり詳しくは書けませんが、その方が繰り返し話していたのは「過去に自分が住んでいた場所」と「娘と息子」の話でした。
本人にとって本当に印象深く残っているものは、認知症になっても忘れないんですね。
ほんとに中学生!?
上に書いた認知症のおばあちゃんとはまた別のおばあちゃんのお孫さんが施設に来ていました。
学校帰りにそのまま来たのでしょう。
中学生の女の子です。
他愛のない話を30分くらいして帰って行きました。
ここだけ見たら別に普通の中学生です。
ですが、その中学生が最後帰るときに言った言葉を聞いた時に
ぼく
その中学生、
言った本人からしてみれば、普段から言っている当たり前の言葉なのかもしれません。
でも、自分が中学生の時にはそんな優しい言葉をこんなふうに優しく言えていなかったと思います。
こんな素直な心を持ったも中学生いるんですね。
これはあっぱれです。
本当に行きたくなかった実習だったのですが、振り返ってみると自分の中に残ってるものがたくさんあって
ぼく
自分の英語が通じて嬉しかった実用英会話
実用英会話の講義では、カナダ出身の先生が来てくれました。
ぼく
と思っていたのですが、意外と先生の英語も聞き取れて、こっちが言うことも通じたのでよかったです。
わからなくても何かしら表現することが大事だと思いました。
英語で表現できるのが1番いいのですが、英語がわからなくても「伝えたい!」という気持ちを伝えることはできます。
身振りや手振り、表情だけでも簡単なことだったら言葉を使わなくても伝わることがあります。
講義を受けてみて、何も表現しないのはもったいないなと思いました。
言ってることがわからなかったら、
ブータン
と言っておけば大丈夫です。
「I don’t know.」だけでもいいし、これも忘れてしまったら首を横に振るだけでもいいと思います。
英語がわからない、英語で表現できないからといって何もしないのは相手によっては
とりあえず表現してみることの大切さを実感した講義でした。
後期
- 機器分析学がつまらなすぎた
- 講義が単調すぎた
- ハーシーとチェイスが天才すぎる
機器分析学がつまらなさすぎた
機器分析学とは?
薬学部の分析学では薬を分析します。
例えば、目の前にアスピリンという薬があるとして、それが本当にアスピリンなのかは見た目だけじゃわかりません。
化学的手法、物理学的手法を用いて、その薬が本当にアスピリンなのかを確かめます。
いろんな分析方法があるのですが、機器分析学ではその名のとおり機器を用いて薬を分析する技術について学びます。
講義が単調すぎた
「このスペクトルを示す薬品を次の5つのうちから選べ」
みたいな問題は推理ゲームみたいで楽しかったのですが、講義を聞くのはしんどい科目でした。
誤解がないように言っておくと、講義が単調になってしまうのは教える先生が悪いからではないです。
もちろん、講義が単調になってしまっていたのは先生の教え方によるものでもあると思います。
ですが、機器分析学は誰が教えても単調な講義になってしまうのではないかとも思います。
なぜかと言うと
といったことを紹介することぐらいしかやることがないからです。
そうなるとどうしても教科書やパワポを読むだけの講義になってしまいます。
細かい原理や注意事項などもあるのですが、正直、講義を受けなくてもなんとかなります。
講義を真面目に聞くよりもCBTや国試の問題を解いていく方が頭に入る科目だと思います。
機器分析学系の研究室に進む人以外は真面目に講義を聞く必要はないでしょう。
ハーシーとチェイスが天才すぎる
もともと物理化学選択で薬学部に入学したので、生物には苦手意識がありました。
なので、
ぼく
ですが、実際に講義を受けてみると思った以上に面白くて、楽しく勉強することができました。
特に講義中に見せられたビデオとYouTubeの動画が面白かったです。
教科書だけでは理解しづらい内容でも動画だと理解しやすくなります。
「映像授業 Try IT」の動画もわかりやすいのでおすすめです。
DNAの二重らせん構造などの幾何学的なものが人間の体内に存在するのもすごいし、それを解明する人間もすごいなと思いました。
(生物苦手な人におすすめな本です↓)
【薬学部】高校生物未履修者におすすめの生物参考書
買ってよかった教科書
残念ながら学校指定で買わされた教科書の中で買ってよかったものはありませんでした。
ですが、個人的に買ってよかった本があるので紹介します。
こちらの本です↓
免疫の教科書がわかりづらかったので買いました。
これはとてもわかりやすかったです。
あと「病気が見える」の最初の部分もわかりやすかったです↓
やっておけばよかったこと
これはいろいろありますが、特にやっておけばよかったなと思うのは以下の2つです。
- 免疫学は病気が見える、とマンガのやつで学習
- 機器分析はオレンジブックor青本で問題演習
免疫学と機器分析学は独学でやったほうがいいです。
講義はあくまで「定期テストで出しそうな部分を聞くためだけに出る」という心構えで受けるべきだったと思います。
まとめ
正直
「講義→テスト→実習→レポート→講義→…」
という単調な日々を送っていたので2年生の時の記憶はあまりありません。
特に介護実習の5日間は本当にしんどくて、精神をすり減らしていました。
ですが、全体を通してみるとガイダンスやらなんやらが多かった1年生の時の方が忙しかったと思います。
ただ、試験勉強は2年生の方が暗記量が多くて大変でした。
特に生薬のテストは前日に詰め込んで45分睡眠で試験に臨んだので、その後1週間くらい毎日10時間は寝てました。
短期間で痩せすぎるとリバウンドして太ってしまうように、睡眠時間も削りすぎるとリバウンドして、後々より多くの睡眠が必要になってしまうようです。
時間的には余裕だったのですが(テスト前以外)精神的にはそこまで余裕というわけでなく、結構だらけてしまいました。
空いた時間に勉強とかブログとかやってたら今とは全然違ったと思います。
3年生からは前期、後期が終わるごとに印象に残ったことを書き残しておきます。(じゃないと忘れちゃうので…)
おわり
3年前期の体験記はこちらの記事に書いています↓
【薬学部】二浪薬学生の学生生活体験記【3年前期編】