【水野敬也】『大金星』を読んだ感想【未完作】

水野敬也さんが書いた小説です。

序盤の御手洗と春男のやり取りは正直冗長に感じてしまったのですが、中盤に石川が出てきてからの盛り上がりがすごく面白かったです。

春男は恋愛マスター的な立ち位置のキャラにも関わらず、終始服装が白ランニングのままだったのは「なんだかな〜」と思いました。

 

今までの水野さんの本では「ファッションセンスがないなら、ファッションセンスのある人か店員に選んでもらおう!」と書かれています。

なので、春男が本当に恋愛マスターなのであれば、物語の途中でそれを受け入れてかっこよくなって欲しかったな〜という感じです。

 

それでも、終盤の非モテ側がモテ側を予想不可解な行動で焦らしていく展開は激アツでした。

モテ側にいる笠原の対応力に圧倒されて、結局非モテ側の御手洗たちは退散してしまいます。

しかし、高校時代、笠原にパシられていたことを考えると、御手洗はかなり進歩したのではないのでしょうか?

学生時代に生まれる「暗黙の上下関係」に負けず、必死に抗う姿に意志の強さを感じました。

 

「大金星」は完結しておらず、最後は「つづく」で終わっています。

2008年に出版された本なのですが、2019年現在もまだ続編は出ていません。

2011年時点では、水野さん自身が書きたいけど書かないようなニュアンスのツイートをしてますね…

春男の父親である「恋愛オーガ・春樹」が見れないのは残念ですが、続編はどうやら出なさそうです。

「大金星」は幻の未完作として心に留めておきたいと思います。

 

おわり