【水野敬也】『神様に一番近い動物』を読んだ感想【スターがイケメンすぎる】

『夢をかなえるゾウ』でお馴染みの水野敬也さんの『神様に一番近い動物』です。

『四つ話のクローバー』を読んでみて、水野さんの書く小説が面白いな~と思ったのでこの本を読んでみました。

 

サブタイトルにもあるように、この本には7つの物語が入っています。

7つの話それぞれにテーマがあって、考えさせられる内容でした。

 

中でも「役立たずのスター」の話がよかったです。

役立たずのスター

この話の主人公はミュージシャンを目指しています。

何度もオーディションを受けるのですが、なかなか受かりません。

そんな時に空から部屋に向かって星が飛んできます。

スターです。

スターは願いことを叶えてくれる流れ星ではありません。

「役立たずのスター」です。

主人公は流れ星に向かって

「私の夢を、なんとかしてください!」

と言いますが、スターはその場では叶えてくれません。

それどころか、

「部屋の明かりを少し落としてもらえないか?部屋の蛍光灯の輝きが、私の輝きとかぶっている」

というように自分の輝きの心配をします。

そんなスターなんですけど、このスターが主人公に言う言葉が深いんです。

『闇が深ければ深いほど、光も強く輝く』

 

「もし本当にYOUに才能がなかったのだとしたら、しかし、それでもYOUがミュージシャンを目指すのなら――才能のあるものより努力しようという気持ちを支えるのだろう。それだけじゃない。もし本当に才能が無く、しかし、それでもミュージシャンとして成功したのなら、その事実は才能に不安を持つ者に夢と希望を与えるだろう。さらに言おう。YOUが成功するためにした創意工夫――つまりは成長のプロセスを、YOUは他の誰かに伝えることができるだろう。それは、天から才能を与えられてしまった人には、決して持つことのできない『輝き』だ」

 

「持たざる者よ。YOUは持たざる者ゆえに、スターの資格がある」

こう言ったあと、スターは一曲歌います。

歌い終わってから、振り向いてみるとスターはいませんでした。

スターがいなくなってからギターを見ると、ギターにはスターのサインが書かれています。

スターが空から部屋に入ってきた時の衝撃で壊れたギターです。

「何してくれてんだよ~」と思いながらも、新しいギターを買いに行く、というところで物語は終わりです。

 

新しいギターを買いに行ったということは、まだミュージシャンの夢をあきらめてないということだと思います。

勇気づけてくれたスターにあっぱれです。

「役立たずのスター」はめちゃくちゃ役に立ちました。

この先、もしミュージシャンになれなかったとしても、深みのある人にはなっていると思います。

持たざる者だからこそ与えられるものもある、ということを再確認できた話でした。

 

まとめ

より強く光り輝くためには闇も必要だなと思いました。

それくらいポジティブな気持ちで闇も抱えていきたいです。

才能があって何の努力もせずに輝いてるように見える人も、実はめちゃくちゃ深い闇を抱えているのかもしれません。

というより、むしろ闇が深いからこそ輝いて見えるのかもしれません。

そんなことを考えさせてくれる素敵な話でした。

ブータン

ブブー?(ブータンもスターになれるかな~?)

きぬ

なれる!

 

おわり